税法免除大学院入試体験談

前の記事【上場企業編】では、上場企業を辞めるまでを書きましたが、上場企業を退職後に、やはり税理士になることが諦めきれず、中小企業に勤めながら、大学院へ通うことにしました。

この記事を読んでくださる方の中には、「仕事をしながら大学院に通いたい、だけど情報が足りなくて二の足を踏んでいる」という方もいるかと思います。

そこで、この記事では、私が大学院に入るための事前準備として行ったことを書いていきたいと思います。

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この記事を読むと何がわかる?
・税法免除大学院の入試対策として、予備校に通うことのメリットがわかります!
・研究計画書を書く際のポイントがわかります!
・税法免除大学院の面接試験の質問内容がわかります!
・大学院の選び方がわかります!

研究計画書について

大学院へ入学する為の試験の内、多くの大学院が研究計画書の提出を要件としています。

私は、 筑波大学 or MARCH or 日東駒専のいずれかに進みたいなと考えておりましたが、全ての大学の入試でこの研究計画書の提出が必要でした。

これまで、小論文は書いたことはありましたが、大学の卒業論文すら書いたことのない私としては、対策を考えなければなりませんでした。

とりあえず研究計画書の対策本を1冊購入し、読みましたが、一瞬で自分で何とかすることは諦めました(笑)

おとなしく、お金を出して、予備校に通うことにしました。

私が通った予備校は、大学院入学試験に強い、新宿にある予備校です。(大手なので調べたらすぐ出ると思います。)

この予備校に通って良かったことは、

①研究計画書の書き方が分かる②租税判例の予備知識が拡充される③予備校に通っている人が同じゼミになったりするのざっくり3点です。

①については、私の様な論文素人でも、入試をクリアできるほどの研究計画書を書けるようになりました。

研究計画書のテーマは自分で考える必要がありますが、この点についてもアドバイスがもらえます。

ただし、ゼミの担当教授から大学院入学後の雑談中に言われたことは、「研究計画書のテーマがありきたりの内容じゃ、合格させたくはないよね~」と言ってたのを覚えています。

その点、自分の研究計画書のテーマは、重加算税や延滞税に関連する内容でしたので、あまり他の人とは被らず良かったと思います。

ちなみに、この研究計画書は、大学院に入学後の論文のテーマとはイコールになるとは限りません。(むしろ、自分の周りで研究計画書と同じテーマの論文を書いた人は一人もいません。)ですので、自分の興味があり、オリジナリティを発揮できる研究計画書を書ければ受かるという事です。

②については、研究計画書を書くに当たってテーマを決めることになりますが、基本的には重要判例を引用しつつ作成するのが通例です。

私の通った予備校では、研究計画書を書くこと以外に、重要判例解説を授業の一環で行います。

そのため、自分の研究計画書のテーマとは関係ない重要判例まで勉強することとなるので判例に対する考え方や、新たな発想が生まれる良い機会となると思います。

また、私が通った大学院の税法科目の授業では、重要判例を生徒ごとに割り振りをし、自らが事前に学習をした上で、全員の前で判例解説を行ったりしました。

そのほかにも、特定の重要判例を取り上げたレポートが試験で出たりもしましたので、一度予備校で学んでいるとその時に役に立ちます。

③については、自分が行っていた予備校は都内では大手といえる立ち位置の予備校のため、同じクラスの「顔は見たことあるな」くらいの人たちと試験会場で出会ったりします。

私自身、筑波大学の試験の時の面接控室で話をした人が、後日予備校の同じクラスということに気付き、最終的には大学院入学後のゼミが一緒ということが起きました(笑)ここまでくるともはや運命を感じるレベルです。その人とは大学院卒業後も連絡を取り合っています。

研究計画書については、こんな感じです。

大学院入試面接について

自分が受けた大学院はいずれも面接試験がありました。

面接では基本的に研究計画書の内容について細かく質問を受けます。自分が覚えている範囲で質問内容を以下に書きます。

①研究計画書のテーマをこのテーマにした理由

②研究計画書の内容に対する質問

③研究計画書以外の判例の知識の確認

④なぜこの大学院に通いたいか

⑤通学距離が長いがちゃんと通学できるのか(平日の授業もある為)

⑥現在の仕事の内容

大体どこの大学院もこれらの質問だったような気がします。特に⑤はよく確認されました。(自分は、都内まで電車で2時間くらいのところからの通学だったので心配だったようです。)

大学院の選び方

私自身の大学院の選び方は①平日の授業でも通学できる距離か、②学費が払えるか、③学歴ロンダリングできるか、④留年せずにちゃんと卒業できるかの4点から決めました。

①については、平日の授業の開始が18:30でしたので、それに間に合うかというところです。これは学校によって異なりますので、各大学院のインターネットサイトのシラバスなどから詳細を調べることをおすすめします。

②については、大学院によって結構金額が違いますので検討すべき内容かと思います。2年間で卒業できれば良いですが、留年することもあります。(なお、私の同期は半数が留年しました。最近の傾向として、MARCHの大学院は、留年を平気でさせる印象です。数年前はそこまで無かったと聞きました。)

③については、私の最終学歴は大学院を卒業するまでは専門学生卒でしたが、大学院を卒業することで最終学歴が格上げされました。学歴コンプ卒業です(笑)

④については、結構重要です。それこそ、予備校の同じクラスだった人たちのネットワークから仕入れた情報としては、筑波・横国はレベルが高すぎて社会人過程でついていくのは非常に大変だとよく聞きました。私の印象として、この二つの学校は、既に税理士5科目取った人たちが、実務経験の中で、更なるレベルを目指したいという人が入る学校かなという印象です。求められるレベルが高くて、実際に横国に行った人は、過労で倒れて、一時休学していました。正直、私は、筑波は落ちたのですが、第一志望だったので、今となっては落ちててよかったと思っています。自分じゃ卒業するのに何年かかるかわかりません。MARCHでも、最近は留年が多いとよく聞きます。それに比べて、日東駒専では、留年したとは聞いたことありませんでした。

以上、大学院入試編となります。

次回は、実際に大学院に入学した後の私自身の経験談を記事にしていきたいと思います。乞うご期待(笑)

次回はこちら⇒【大学院編(一年次)】