高校生編に引き続き専門学校編です。
日商簿記2級を持っているだけで調子に乗っている若造がこれからどんな目にあっていくのでしょうか。楽しみですね。
専門学生になり、一人暮らしを始め、心躍る春がやってきました。
当時は、「日商簿記1級なんて速攻で合格して、さっさと彼女作ろう」なんて考えてました。
が、その考えが甘かったのです。
自分のクラスに行き、先生や同期のみんなと初対面です。ドキドキしました。
全員が集まり、先生が教壇に立ち、開口一番こう言ったのです。
「ここにいる周りのやつらは全員敵だと思え」
(^ω^)・・・( ゚Д゚)
一瞬焦りました、バトルロワイアルでも始まるんかと思いました。
しかしこれから、もはやバトルロワイアルと言っても良い程の争いが始まるのでした。
私が所属したクラスは、4月~6月の間で日商簿記1級に合格するという過酷なクラスで、ほとんどの人が高校生の頃に日商簿記1級の学習経験がある簿記エリート達の集まりのクラスだったのです。
その上、学校側の合格率を上げる目的から、一クラス50人程のうち、20人しか日商簿記1級を受験させてもらえないのです。(個人的に受けるのはあり、その代わり学校の実績には集計されない)
そのため、毎日テストが実施され、得点の高い順に席替えが行われます。
自分は、最初の日商簿記2級の復習テストでの点数は良かったものの、日商簿記1級の範囲は専門学生になってから、初めての学習だったので全くついていけず、常に40番以降を行ったり来たりしていました。
まさか、専門学生になってまで、先生にこんなに罵倒されるとは思いませんでしたよ正直(笑)
毎日、みんながピリピリし、必死になって勉強していました。
ただ、今思えば、みんなが目標とする税理士試験に一歩でも近づきたいという一心でやっていたので当然のことです。
一ヶ月もたてば、順位の変動がほとんど無くなり、諦めるものや精神的に病むものも出てきました。(女の子たちは結構泣いている子たちを見ましたね)
特に、6月に受験することが難しい人たちは、やる気すら喪失している人が大半でした。
そんな中でも、自分は、こつこつとあきらめず、学校には内緒で受験申し込みをして、受験に挑みました。
今でも忘れません。本試験の仮採点13点
2級と1級には明らかな高い壁が存在します。並大抵の努力じゃクリアできないなと感じました。(当時の自分は、高校では勉強を殆どせず、野球ばかりやっていて勉強方法自体がよくわかっていなかったんだと思います。)
仮採点13点という惨敗から、税理士試験うんぬんの前に、まずは日商1級を合格しよう。これだけは必ず受かる!という目標を立て、結果的に、1年後の6月(専門学生2年生の6月)に合格することができました。
そこから、簿記論と財務諸表論と相続税を勉強し始めます。
しかし、勉強専念でありながら、3科目受験は非常につらかったです。
特に相続税の理論暗記が全然覚えられなかったのを今でも覚えています。正直、財務諸表論の理論で手一杯でした。
そのため、実力判定公開模試の前半で、相続税を手放しました。
その代わり、就職のことを考えて、宅建とFP3級と建設業経理事務士1級を受験することにしました。
相続税をやっていたこともあり、宅建とFP3級は3か月ほどで合格することができました。建設業経理事務士1級についても専門学校を卒業するまでにすべて取り終えることができました。
ここで、一つの転機が訪れます。
これまで、専門学校の3年制過程を卒業しても、短大卒扱いだったものが、4年制という区分が新たに追加され、4年制過程を卒業すると大学卒業と同等の高度専門士という資格が与えられ、大学院への入学が可能となったのです。
私は、速攻で4年制過程へ変更をしました。
それはなぜか?正直、この時点で税法科目を受かることは非常に厳しいと考えていたからです。
すなわち、最終手段として、大学院過程卒業における税法論文提出による税法2科目免除をこの時点で意識したということです。
専門学校に所属していると、夜間の社会人過程の方々をよく見かけます。その中には、40代以上の方々も多く所属し、受からない人は永遠と受からないんだなとこの時思ったのです。
そして時は過ぎ、3年生の8月の税理士試験がやってきました。
正直、本番の出来はまぁまぁできたと思います。
しかしながら、周りの反応を確認すると皆できたと言っていました。
結果、簿記論と財務諸表論いずれもA判定の不合格
絶望を感じました。
4年生になると就職活動が始まります。そうすると税理士試験と時期が重なるのです。
殆ど勉強する時間が無くなります。
さぁ、どうしたものか。税理士を目指してわざわざ4年間も勉強したのに1科目も受からず卒業か…就職もしなければいけないし…
しかし、こんな状況でもあきらめません。我ながら野球によって精神力を鍛えられたなと思います。
「良し、就職は4月までに決めて、残りの時間を税理士試験に充てよう」
そう決めたら猪突猛進です。
当時の予備校O社は日商簿記1級を持っていれば上場企業への就職の斡旋を学内選抜試験を行った上で実施していました。
私も、日商簿記1級などの資格を多数持っていましたし、コミュニケーション能力はそれなりにありましたので、学内選抜へ出なさいと就職課の先生にも薦められました。
しかし、このルートの就職は9月くらいまで時間を必要とします。
そのため、自分で探してきた上場企業の試験を受けることにしました。
読者の中には「なぜ、税理士事務所への就職をしないのか?」とおっしゃる方もいるかと思います。
その理由は、簡単で、税理士事務所は給与が低いからです。
この時点でも、金銭感覚をこじらせているのです。
また、自分は事前に3年制過程を卒業していった友人から、「上場企業は賞与が凄い!」「一年目から年収500万は行く!」などと言われていたので、税理士事務所という選択はありませんでした。(税理士事務所はいつでも就職できるが、上場企業は新卒採用じゃないと厳しいなと思っていました。)
あと、東京に人生で一度は出てみたいとも思っていました。
そこで、上場企業を受ける際の条件を決めました。
①専門学校4年卒をちゃんと大卒扱いにしてくれる会社②賞与が月収の5ヵ月以上ある会社③誰から見ても凄いね!と言われる会社④社宅がある会社⑤就職活動中に東京へ行く際に飛行機代を出してくれる会社⑥できる限り早く面接をしてくれる会社
今考えるとふざけています。
しかしながら、運命とは面白いもので、この条件に当てはまる募集が5社ほどありました。
最終的には2社が最終選考まで呼んでくれて、先に合格をくれた方に行くことにしました。(学校のルールで先に合格をくれた方に行きなさいというものがありました。就職先との関係強化のために定められたルールだと思います。)
これにより、就職活動が4月25日に終わり、そこから簿記論と財務諸表論の勉強を始め、無事8月に両方合格することができました。
8月以降は途中で挫折した相続税と法人税を学習することもできました。
- 専門学校で得たもの
・日商簿記1級、全経簿記上級、電卓8段、建設業経理事務士1級、宅建、FP3級、
簿記論、財務諸表論
・バトルロワイアルの中で得た最高の友人達(昨日の敵は今日の友)
・上場企業に就職
これが私の専門学校時代の軌跡でした。
次回は上場企業編です。
初めての社会人生活で待ち受けるものとは?!乞うご期待(笑)